id
int32 1
5.28M
| pageid
int32 5
4.57M
| revid
int32 16.1M
88.9M
| text
stringlengths 1
400
| section
stringlengths 0
379
| title
stringlengths 1
119
|
---|---|---|---|---|---|
1,601 | 126 | 87,987,739 | 1次元的な周期構造に加え、層内で分子は六方対称の配置をしている。六方対称の格子方位は長距離秩序を持つが、分子の重心位置については、短距離の秩序しか存在しない。このような構造は、六角形の格子の中に、5角形と7角形の格子が組合わさった欠陥が存在することにより作り出されている。これらの相はヘキサチック相とよばれSmBHEXのように記述されることもある。SmB相では分子長軸は層法線に平行、SmF相とI相は有限の傾きがある。SmF相では個々の分子は第2隣接分子方向に傾くのに対し、SmI相では隣接分子方向に傾いている。層内でも六方格子を組んでおり、分子の重心位置にも3次元的な秩序がある。これらの相は液晶研究者が研究対称としていたためSm相として分類されていたが、2001年のIUPACの勧告以来、Cry相と呼ばれるようになっている。完全な結晶との違いは分子長軸回りの回転が止っていないことである。 | 液晶相の種類 | 液晶 |
1,602 | 126 | 87,987,739 | 直鎖アルカンでは、液体と結晶の間にローテーター相と呼ばれる状態が存在するが、これらのCry相は直鎖アルカンのローテーター相に相当するものである。CryB相は分子は層法線ほうこうを向いているのに対して、CryG相とCryH相では分子は相法線から傾いている。CryBとSmBHEXは顕微鏡観察での区別が困難であるため、古い文献に記載されているSmBはSmBHEXの場合もCryBの場合も存在する。これらの相では層内の配置が矩形格子となっている。また、分子の配置は矢筈型構造となっている。CryEでは分子は層に対して垂直で、CryJとCryKは傾いている。これらの相は光学的に2軸性を示す。層構造がねじれて3次元構造を形成したもので、かつてはSmD相と称されていたが、3次元構造であることより、液晶からは外されている。 | 液晶相の種類 | 液晶 |
1,603 | 126 | 87,987,739 | 不斉炭素を含む分子からなるSmA相では通常の場合は不斉構造によるねじれはSm相の層構造により抑制され掌性のないSmA相と区別の付かない状態となる。特に不斉炭素を含んだ状態であることを示す場合にはSmA相と表記することがある。高温側の相との転移点近傍で層構造が柔らかく、また、分子のねじれ力が強い場合には、層構造に周期的に螺旋転位が発生し層が捻れていく構造となる。この状態はツイストグレインバウンダリー(TGBA)相と呼ばれている。同様にSmC相の層が捻れたTGBC相も存在する。多くの化合物ではSmC相に不斉構造を導入した場合に、層のねじれが生じることなく、分子の傾き方向が層ごとに回転していく状態となる。この状態はSmC相と呼ばれている。SmC相の螺旋周期は物質により数百nmから数μm程度である。N相と同様に、螺旋周期が可視光領域にある場合には選択反射が起こり発色する。 | 液晶相の種類 | 液晶 |
1,604 | 126 | 87,987,739 | SmC相はその対称性から強誘電性を示しうることが知られている。典型的なSmC*強誘電性液晶では、分極は層内で分子の傾きと垂直な方向に発生する。螺旋構造があるため、巨視的には分極方向は打ち消しているが、螺旋構造と分極は直接はリンクしておらず、適当な化合物では螺旋が発散した状態で極性を保った状態を実現できる。 いくつかのSmC相副次相の存在が知られている。SmCα相はSmC相の高温側に出現することのある相で、数分子程度の短い螺旋構造をとっている。SmCA相は傾き方向が1層ごとに反転し、数百nm程度の螺旋周期も有する相で、分極は隣接層で相殺するが、強い外部電場により傾き方向がそろった状態に転移するので、反強誘電性相として知られている。そのほか、3層周期、4層周期、さらに多層周期の構造が見いだされている。層構造により反強誘電性かフェリ誘電性を示す。 | 液晶相の種類 | 液晶 |
1,605 | 126 | 87,987,739 | 多くの場合は円盤状分子または会合により円盤状になる分子がカラムを構成して、カラムが2次元配列した構造をとっている。カラム内の分子の重心位置には規則性がなく、この点で完全な結晶と異なっている。格子により以下のような分類がなされている。カラムが2次元的には六方格子を組んだ液晶相である。カラムが形成する格子が長方形となったものである。カラムが形成する格子が平行四辺形となったものである。 | 液晶相の種類 | 液晶 |
1,606 | 126 | 87,987,739 | 液晶はオーストリアの植物生理学者 フリードリヒ・ライニッツァーによって、1888年に発見された。ライニッツァーの論文以前に、現在の目からみると液晶を扱った論文もあるが、結晶と液体の中間状態としてきちんと認識されてはいなかった。ライニッツァーの研究の主題はコレステロールの分子構造の解明であり、精製のために合成した誘導体において二重の融点を見いだし、これが液晶の発見となった。その後、1920年代には、ジョージズ・フリーデルによって、ネマチック、スメクチック、コレステリックという3分類が提唱された。 液晶は、その後、物理化学、生物との関係などの観点から研究が続けられていたが、1960年代になって、コレステリック液晶を用いた温度分布の可視化といった応用研究が始り、1968年のRCAのジョージ・H・ハイルマイヤーらによる液晶ディスプレイの発表以来、応用面での研究が一気に開花した。 | 歴史 | 液晶 |
1,607 | 126 | 87,987,739 | 液晶に関する国際会議は1965年にKent State Universityで開催され、2回目は1968年に同じ場所で開催された後は、2年ごとに開催地を変えておこなわれている。日本では1980年に京都、2000年に仙台、そして、2018年に再び京都で開催されている。国際液晶学会は液晶の国際会議に遅れて1990年に組織された。国際液晶会議は、液晶全般について扱っているが、よりテーマを絞った内容の会議も行われている。日本への液晶に関する知識の伝来は明治後期から大正初期に遡る。大幸勇吉の『物理化学』や片山正夫の『化学本論』には液晶が紹介されている。この他、第二次世界大戦前の応用物理学会誌における山本健磨の解説や、いくつかの書籍で液晶が取上げられている。日本語の「液晶」という用語については、山崎栄一の論文では「液晶または晶液」と、定まっていないが、液晶という表現が当時から主流である。 | 歴史 | 液晶 |
1,608 | 126 | 87,987,739 | 苗村によると、RCAの発表直後に新聞当では訳語として「液体水晶」というものが使われたというが、学会誌などに掲載された解説記事類には、その用例は見当らない。 RCAの発表以前には、液晶の研究は日本では殆ど行われていない。僅かに玉虫による論文や、界面活性剤からみの論文が検索出来る程度である。この点は、物理化学研究の伝統を持つ欧米とは大きく異なった状況にある。RCAの発表以後は国内で液晶研究が行われるようになるが、当初から、多くの企業研究者が参加していることに一つの特徴がある。これらの研究者の中には有機半導体の研究から移ったものもいる。液晶に関する学術講演は、様々な学会で行われていたが、1975年に日本化学会第33秋季年会連合討論会合同大会で応用物理学会と日本化学会の共催により液晶討論会が開催され、液晶に関する発表が分野横断で行われる場となった。 | 歴史 | 液晶 |
1,609 | 126 | 87,987,739 | その後、連合討論会から離れた単独開催になり、1997年の日本液晶学会の設立にともない、1998年以降は日本液晶学会討論会として継続している。 | 歴史 | 液晶 |
1,610 | 126 | 87,987,739 | 「液晶ディスプレイの材料にはイカが使われている」という話と、「最初の液晶ディスプレイは、新人技術者の失敗から生まれた」という話が一部に出回っているが、これらは両方とも日本国内に限定されたもので、正しくない情報である。1980年代に函館にあった日本化学飼料がイカの肝を原料としたダーク油からコレステリック液晶を製造販売していたのは事実である。また、この液晶をアクセサリーとして販売していた会社も存在する。液晶ディスプレイにイカが使われているという話には2つの系統があり、一つは、コレステリック液晶を使ったカラーテレビという、まったく実現されなかった話で、もう一つは、TN型液晶ディスプレイにイカ由来の原料が使われているという話である。後者に関しては、TN型液晶ディスプレイでコレステロール誘導体が使用されていたのは事実であるが、イカ由来のコレステロール誘導体の使用は確認されていない。 | 液晶に関わる都市伝説 | 液晶 |
1,611 | 126 | 87,987,739 | また、イカ墨が天然の液晶物質であるという話も流布しているが、これも事実ではない。液晶ディスプレイが新人の失敗から生れたという話はNHKのプロジェクトXが発祥と考えられる。当事者の記したものを調べると、プロジェクトX直後は、「大失敗」と表現されている事件は、2006年に公開された電気情報通信学会誌の記事では、『蓋を閉め忘れた液晶びんを見て、「しまった。空気中の水蒸気でシッフ塩基からなる液晶化合物が分解したかも知れない」と思うと同時に「そうだ、あの実験をやってみよう」と交流駆動の実験を行った』という話に、2007年の応用物理学会では、発明の内容について「イオン性有機化合物の意図的な添加であった。このアイデアの基礎となった液晶緩和現象と分子運動については、フランスのde Gennesらの液晶研究グループにより詳細な理論的検討がなされており、この論文はこの発明の切っ掛けをあたえてくれた。 | 液晶に関わる都市伝説 | 液晶 |
1,612 | 126 | 87,987,739 | 」と、先行研究があったことが示され、さらに2013年の書籍では、「1970年にOrsay LC GroupがPRL(Physical Review Letters)に出した論文で、ある程度のイオンがあればDSMが交流で効率よく起こることが理論解析で示されていた。しかし、1グラム数万円の液晶に不純物を添加するという行動は躊躇し、なかなか実行できない日々が続いていた。「このような時に幸運が舞い込んだ。」加水分解によりイオン性不純物が生じる液晶のサンプル瓶の蓋が閉め忘れて置いてあるのを見いだし「これはひょっとすると液晶が加水分解をしてイオン性不純物が増して液晶の導電率を上げてOrsayグループの言う交流駆動の条件を満足しているかも知れない」と早速この材料で交流駆動実験を行った。」という内容に変容する。 | 液晶に関わる都市伝説 | 液晶 |
1,613 | 126 | 87,987,739 | 交流の方が優れているという論文は、「大失敗」の1年前には公表されており、液晶を開発していたグループも目にする時間は十分にある。新人の失敗というストーリーは放送のための演出と考えるのが妥当である。 | 液晶に関わる都市伝説 | 液晶 |
1,614 | 129 | 46,524,862 | ネマティック液晶(ネマティックえきしょう、Nematic Liquid Crystal)とは液晶の一種である。すなわち、その構成分子が配向秩序を持つが、三次元的な位置秩序を持たない液体である。配向方向は、配向子(Director)と呼ばれる単位ベクトル n によって表される事が多い。実験的に、巨視的なネマティック液晶の対称性は D ∞ h {\displaystyle D_{\infty h}} である事が知られているので、構成分子は n を軸に自由回転をしており、また向きに関しては上向きと下向きを50%ずつ含むことが結論される。 | __LEAD__ | ネマティック液晶 |
1,615 | 129 | 46,524,862 | 構成分子が全て n の方向を向いているのが理想的であるが、実際の ネマティック液晶の構成分子は n の方向からある程度熱揺らぎをしている。 この熱揺らぎの度合いは秩序因子(Order Parameter)すなわち巨視的な系の物性値異方性 Δ χ {\displaystyle \Delta \chi } と絶対温度T→0における巨視的な系の物性値異方性 Δ χ 0 {\displaystyle \Delta \chi _{0}} との比S = Δ χ / Δ χ 0 {\displaystyle S=\Delta \chi /\Delta \chi _{0}}により評価することができる(例えば、磁化率のような異方性を示す物性は、いずれも配向度の評価に用いることができる。 | 配向度 | ネマティック液晶 |
1,616 | 129 | 46,524,862 | また、 Δ χ 0 {\displaystyle \Delta \chi _{0}} は、分子物性値異方性 Δ κ {\displaystyle \Delta \kappa } を用いて Δ χ 0 = N Δ κ {\displaystyle \Delta \chi _{0}=N\Delta \kappa } と表すことができる。Nは系を構成する分子の総数であり、S は分子が配向子 n の方向にどれほど良く整列しているかの目安となる量である。全ての分子が n と平行なら S = 1であり、分子の熱揺らぎが大きくなると S は0に近づく。) | 配向度 | ネマティック液晶 |
1,617 | 129 | 46,524,862 | 今、分子の n からの揺らぎ角を θ とすると、 Δ χ = 1 / 2 < 3 cos 2 θ − 1 > N Δ κ {\displaystyle \Delta \chi =1/2<3\cos ^{2}\theta -1>N\Delta \kappa } と書き換えることができる。ここで<>は統計力学的な平均である。よって S は、微視的な分子の揺らぎ角を用いてS = 1 / 2 < 3 cos 2 θ − 1 > {\displaystyle S=1/2<3\cos ^{2}\theta -1>}と書くことができる。 | 配向度 | ネマティック液晶 |
1,618 | 139 | 86,780,475 | 文学(ぶんがく)とは、言語表現による芸術作品のこと。文芸ともいう。詩・小説・戯曲・随筆・文芸評論などを典型的な文学の例とする。それらを研究する学問も文学と称されるが、これについては文芸学で扱う。原初的な文学は口承文芸であったが、写本による書物の流通を経て、やがて印刷技術が普及するにつれて活字印刷による文学作品の出版が主流になった。現在ではインターネットを利用した電子メディア上で表現されるものもある。 | __LEAD__ | 文学 |
1,619 | 139 | 86,780,475 | 西洋での「文学」に相当する語(英: literature、仏: littérature、独: Literatur、伊: letteratura、西: literatura)は、ラテン語のlittera(文字)及びその派生語litteratura(筆記、文法、教養)を語源とし、現在では主に以下の意味を持つ。中国・日本での「文学」の語は古代より書物による学芸全般を意味したが、今日のような言葉による審美的な創作を意味するようになったのはliterature(英)、littérature(仏)の訳語として「文学」が当てられた明治時代からである。 | 名称について | 文学 |
1,620 | 139 | 86,780,475 | 文学は、言葉(口頭または文字)によるコミュニケーションのうち、言語のあらゆる力を活用して受け手への効果を増大させようとするものとして定義される。個人的な判断によって境界が曖昧でまちまちとなる文学は、その媒体や分野ではなく審美的な機能によって特徴づけられる: メッセージの表現方法が内容より優位であり、(複雑なものも含む)情報の伝達に限られた実用的なコミュニケーションからもはみ出すものである。今日では、文学はそれによって作者が歳月を隔てて我々に語り掛けるところの書物文化に結び付けられ、しかしながらまた同時に我々の歌謡がその遠縁であるところの文字を持たぬ人々の伝統的な詩歌のようなさまざまな形の口承による表現や、役者の声と身体を通して受容される演劇などにも関係する。最も普通の意味での文学は、それ自身が歴とした芸術である。 | 文学の定義と概念 | 文学 |
1,621 | 139 | 86,780,475 | しかしながら、哲学書や、舞台芸術の戯曲や脚本など(さらには漫画やある種の文字による現代美術など)に接近すると、この芸術の境界を定めるのは時として困難である。一般的には、文学は特に審美的な目的ないしは形式を持つ作品と再定義される。この審美的な側面が文学の志向性であり、ジャーナリズムや政治などの何らかの特定の制約に従う各種の作品と識別する基準である。一見すると、この定義は純粋に哲学的・政治的・歴史的な作品を排除するように思える。だが、作品の各分野やジャンルが文学に属するか否かの分類にはとくに慎重であるべきである。あるテクストは作者がそう望まなかったにもかかわらず、またそれがその分野としての目的ではなかったにもかかわらず一定の文学的側面を持ってしまい得る。作品の文学性の基準は学者の間の数々の論争の的となってきた。 | 文学の定義と概念 | 文学 |
1,622 | 139 | 86,780,475 | ある者は分野の間にヒエラルキーを設け、またある者はある作品がその分野によく一致していることや、文学的テクストに期待される役割に専念していることで満足する。またある者にとっては、文学の傑作は何よりもまず時の試練に耐えるものであり、それこそが全世界的な射程を保証する資格なのである。実際のところ文学とはまず第一に、自分自身と自分を取り巻く世界について自分の言葉で語る者と、その発見を受容し分かち合う者との出会いなのであり、その形式の果てしのない多様性と絶え間なく新たに生まれる主題は人間存在の条件そのものを物語っているのである。審美的な志向性を持つ作品の集合という文学の定義はかなり近代になってからのものである。事実、それまではむしろ、相応に厳密な形式的基準に適合する作品が文学として認められる傾向にあった。 | 文学の定義と概念 | 文学 |
1,623 | 139 | 86,780,475 | アリストテレスは『詩学』において、悲劇と叙事詩に的を絞りそれらの話法を支配する形式的な規則を導入した。さらに、古代ギリシア人にとっては、歴史は純然たる芸術であり、詩神クレイオーに霊感を与えられるものであった。随筆もまた文学に属すると考えられていた。今日のもはや文学作品とは考えられなくなったような随筆に比べ、当時の随筆では主題は重要なものではなかった。哲学もまた劣らず両義的なものである。プラトンの対話篇やローマ皇帝マルクス・アウレリウス・アントニヌスの『自省録』の文学性は今日誰も疑問に思わないであろう。他方で、文学の審美性が厳格な単純性をもって表される詩がしばしば最も純粋な文学形式であると考えられてきた。作品の文学性は移ろいやすいものであり、世紀を経ると共に文学は領域を拡大し、多様で通俗的な諸形式を次々と取り込んで行ったものと思われる。 | 文学の定義と概念 | 文学 |
1,624 | 139 | 86,780,475 | 文学の定義に基づくと、「作者」と「作家」の間には区別がある。作家は文学作品を書く者を指すが、作者は政治・歴史・科学・文学などの別を問わず何らかの書物を著した全ての者を指す。 | 文学の定義と概念 | 文学 |
1,625 | 139 | 86,780,475 | 文学作品の芸術性の拠り所は文芸評論家たちを頻繁に分断してきた問題である。古代より、2つの異なった概念が存在し、来たるべき様々な文学や芸術の潮流に影響を及ぼしてきた。アリストテレスは『詩学』において表現的な側面は重要でないと考え、それよりも作品の形式的な特性に固執していた。作家の仕事は、厳密な規則や理論に従うという面で建物を建てる大工の仕事と類似したものであるということになる。それに反して、偽ロンギヌス(en)は『崇高論』において、感情の表現を前面に押し出した。崇高は読者を興奮させ、恍惚とさせるものであり、それは話法の完成と一致するものとされた。ここには、審美的な題材に細工を施し受け手に反応を引き起こそうと働く職人と、公衆に移入させるような感情を表し作り出す霊感に恵まれた芸術家の対比が見出される。 | 芸術と文学―芸術家か職人か | 文学 |
1,626 | 139 | 86,780,475 | この論争は文芸評論史で幾度となく再出現し、また古典主義とロマン主義、自然主義と耽美主義のような互いに相容れない潮流を数多く生み出した。 | 芸術と文学―芸術家か職人か | 文学 |
1,627 | 139 | 86,780,475 | 文学的な著述は正書法や文法だけでなく、修辞学や詩学の規範にも従う。作家は文体を作り上げることを可能にする言語的な諸手段を利用し、話法を支え、散文を美的なものにするために詩学的な破格、脱線、造語などもまた拠り所とする。作者に固有の文体的要素と修辞技法のような修辞学的効果の双方が駆使され、そのようにして作家は他と一線を画す芸術家となるのである。 | 文学の著述 | 文学 |
1,628 | 139 | 86,780,475 | 原初的な文学は口伝(口承文芸)である。それが文字で書きとめられるようになり写本の形で流布するようになったが、15世紀以降印刷技術が普及し、やがて活版印刷による文学作品の出版が盛んになった。現在ではインターネットに代表される電子メディア上で表現されるものもある。メディアの変遷に応じ、最初は音声で受容される叙事詩、抒情詩などの詩や、演劇(劇文学)が中心的な役割を果たしたが、近代に至り文字の形での受容が容易になるにつれて詩から小説への大規模な移行が起こった。言語に依存する芸術であるため、他言語の作品を鑑賞・解釈するためには翻訳が大変重要であり、翻訳家の存在が大きな意味を持つ。翻訳された作品を翻訳文学と呼ぶ。文学作品を研究・分析・批評することを文芸評論(文芸批評)という。広義には研究論文から雑誌のコラムまで全て評論と言える。文学だけではなく、あらゆる作品が評論の対象になる。 | 文学の形態 | 文学 |
1,629 | 139 | 86,780,475 | 評論には様々な手法があり、それは研究対象や時代、評論家自身などに依存する。優れた評論文は、それ自体が文学作品として評価される。作家や思想家が文芸評論家として活動することもしばしばある。 | 文学の形態 | 文学 |
1,630 | 139 | 86,780,475 | 詳細はそれぞれの項目を参照。 | 文学の分野 | 文学 |
1,631 | 139 | 86,780,475 | 多数(たとえば50作以上)の文学作品を編集したものを文学全集と呼ぶことが多い。代表的なものとして世界文学全集、日本文学全集がある。他に個人の全集、特定の国の全集、特定のジャンルの全集などがある。 | 文学全集 | 文学 |
1,632 | 140 | 88,180,065 | 音楽のジャンル一覧(おんがくのジャンルいちらん)五十音順。 ポピュラー音楽のジャンル一覧も参照。このページはトランス、ロック、EDM、レゲエなどのジャンルのほかに、J-POP、洋楽、アニメソング、ゲームソングなどの出典ジャンルやラブソング、卒業ソングなどの歌詞ジャンルが含まれている。 | __LEAD__ | 音楽のジャンル一覧 |
1,633 | 141 | 88,423,535 | 音楽家(おんがくか)、ミュージシャン(英: musician)は、音楽を作ったり演奏したりする人のこと。 | __LEAD__ | 音楽家 |
1,634 | 141 | 88,423,535 | 作曲家は著作権を有し、編曲家は二次的著作権を有する。これらを総称して音楽作家と呼ぶ。また、複数の役職を兼ねている制作者も多い。 | 制作者 | 音楽家 |
1,635 | 141 | 88,423,535 | 指揮者、演奏者、歌手に分類される。現代の日本において実演家はその実演に対して著作隣接権を有する。 | 実演家 | 音楽家 |
1,636 | 141 | 88,423,535 | 音楽に関係する他の職業については、Category:音楽関連の職業を参照。音楽に関係する具体的ジェイオーク人物については、Category:音楽関係者を参照。 | その他 | 音楽家 |
1,638 | 159 | 88,618,108 | 言語学(げんごがく、英: linguistics)は、人間の言語の特性、構造、機能、獲得、系統、変化などを研究する学問である。下位分野として、音声学、音韻論、形態論、統語論 (統辞論)、意味論、語用論などの様々な分野がある。これらの下位分野は、(表出) 音 (手話言語の場合はジェスチャー)、音素、語と形態素、句と文、意味、 言語使用に概ねそれぞれが対応している。 | __LEAD__ | 言語学 |
1,639 | 159 | 88,618,108 | 言語学は、言語そのものの解明を目的とする科学である。実用を目的とする語学とは別物である。誤解している人がよくいるが、言語学は古い時代の言語や語源だけを扱うわけではない。言語学は過去・現在をともに対象としており、さらに言うと、直接に観察できる現代の言語を対象とする研究のほうがむしろ有利であり、言語の本質に迫りやすいので、言語学ではより重要である。言語学の目的は、人間の言語を客観的に記述・説明することである。「客観的に」とは、言語データの観察を通して現に存在する言語の持つ法則や性質を記述・説明するということであり、「記述」とは、言語現象の一般化を行って規則や制約を明らかにすることであり、「説明」とは、その規則・制約がなぜ発生するのかを明らかにすることである。言語学は言語の優劣には言及しない。むしろ、現代の言語学においては、あらゆる言語に優劣が存在しないことが前提となっている。 | 概要 | 言語学 |
1,640 | 159 | 88,618,108 | そのため、すべての言語は同等に扱われる。しかしながら、言語の史的変化を言語の進化ととらえ、社会・文明の成熟度と言語体系の複雑さを相関させるような視点が過去に一部存在していた。その後、いかなる言語も複雑さを有していることが明らかとなり、そうした見解は否定された。すなわち「幼稚な言語や高度な言語といったものは存在せず、すべての言語はそれぞれの言語社会と密接に関連しながら、それぞれのコミュニティに適応して用いられている」というのが現代の言語学の基本的見解である。英語における名称「linguistics」の語源は linguistique(フランス語)であり、さらにさかのぼるとlingua(ラテン語で「舌、言葉」の意)である。linguisticsという語は1850年代から使われ始めた。 | 概要 | 言語学 |
1,641 | 159 | 88,618,108 | 古代の言語学者に、インドのパーニニがいる。西洋における言語研究の始まりは、紀元前にギリシアの哲学者たち(プラトン、エピクロスなど)の間で起こった言語起源論や修辞学にまでさかのぼる。古典ギリシア語の文法書は、紀元前1世紀までに完成し、ラテン語のほか後の西洋の言語の文法学(伝統文法)に大きな影響を与えた。言語学が大きく飛躍する節目となったのは、1786年のことである。イングランドの法学者ウィリアム・ジョーンズは、インドのカルカッタに在任中に独学していたサンスクリット語の文法が、以前に学んだギリシア語やラテン語などの文法と類似していることに気づき、「これらは共通の祖語から分化したと考えられる」との見解をアジア協会において示した。これが契機となり、ヤーコプ・グリム ら「青年文法家」による歴史的比較言語学がドイツのライプツィヒで興り(19世紀)インド・ヨーロッパ語族の概念が確立した(印欧語学) | 言語学の歴史 | 言語学 |
1,642 | 159 | 88,618,108 | 20世紀に入ると言語学は大きな変動期を迎えることになる。20世紀初頭にスイスの言語学者、フェルディナン・ド・ソシュールの言語学は、通時的な(書き言葉の)研究から共時的な(話し言葉の)研究へと対象を広げた。またソシュールの言語学は、言語学にとどまらない、「構造主義」と呼ばれる潮流の一部にもなった(また言語学においては(ヨーロッパ)構造主義言語学とも)。20世紀以降の言語学を指して、近代言語学と呼ばれることもある。アメリカの言語学は、人類学者のフランツ・ボアズ のアメリカ州の先住民族の言語研究やエドワード・サピアがさきがけとなった。そこから発展したアメリカ構造主義言語学(前述のヨーロッパ構造主義言語学との関連は薄い)の枠組みは、レナード・ブルームフィールドによって確立された。 | 言語学の歴史 | 言語学 |
1,643 | 159 | 88,618,108 | 20世紀後半、ノーム・チョムスキーの生成文法は、以上で延べたような近代言語学からさらに一変するような変革をもたらし、現代言語学と言われることもある。後述する認知言語学からは批判もあるなど、「チョムスキー言語学」が全てではないが、現代の言語学においてその影響は大きい。また20世紀後半には他にも、マイケル・ハリデー(en:Michael Halliday)らの機能言語学(en:Systemic functional grammar)や、ジョージ・レイコフらの認知言語学など、異なったアプローチも考案された。 | 言語学の歴史 | 言語学 |
1,644 | 159 | 88,618,108 | 音声学が発音時の筋肉の動きや音声の音響学的特性など物理的な対象を研究するのに対して、音韻論ではその言語で可能な音節の範囲(音素配列論)など言語が音声を利用するしくみを研究する。語の成り立ちは形態論で研究し、語が他の語と結合して作る構造は統語論で研究する。統語論が研究対象とするのは文までで、それ以上のテクストや会話などは談話分析で扱う。意味論が研究対象とする「意味」とは、伝統的に、話者や文脈・状況を捨象した普遍的な語の意味や文の意味(真理条件)に限られてきた。話者の意図は意味論の研究対象ではないと見る場合、これの研究は語用論で行う。 | 主要な研究分野 | 言語学 |
1,645 | 159 | 88,618,108 | 人間の言語学の基本原則は、言語は人々によって作成された発明であるということです。 言語研究の記号論的伝統は、言語を意味と形式の相互作用から生じる記号のシステムと見なしています。言語構造の編成は計算と見なされます。 言語学は本質的に社会的および文化的科学に関連していると見なされています。なぜなら、言語コミュニティによる社会的相互作用ではさまざまな言語が形成されているからです。 言語の人間性の見方を表すフレームワークには、とりわけ構造言語学が含まれます。構造分析とは、音声、形態、構文、談話などの各層を最小単位で分析することを意味します。 これらはインベントリ(音素、形態素、語彙クラス、フレーズタイプなど)に収集され、構造およびレイヤー階層内での相互作用を調査します。 機能分析は、構造分析に、各ユニットが持つ可能性のあるセマンティックおよびその他の機能的役割の割り当てを追加します。 | 主要な切り口、主要な学説や仮説 | 言語学 |
1,646 | 159 | 88,618,108 | たとえば、名詞句は、文の文法的な主語または目的語として、あるいは意味論的なエージェントまたは患者として機能することができます。機能言語学、または機能文法は、構造言語学の一分野である。 人間性の文脈では、構造主義と機能主義という用語は、他の人間科学におけるそれらの意味に関連している。 形式的構造主義と機能的構造主義の違いは、なぜ言語が持つ特性を持っているのかという質問への答えにあります。 機能的な説明は、言語がコミュニケーションのためのツールである、またはコミュニケーションが言語の主要な機能であるという考えを伴います。 したがって、言語形式は、その機能的価値または有用性に関して説明されます。 他の構造主義的アプローチは、形式が二国間および多層言語システムの内部メカニズムから続くという視点を取ります。 | 主要な切り口、主要な学説や仮説 | 言語学 |
1,647 | 159 | 88,618,108 | 言語の生物学的基礎を明らかにすることを目的とした、認知言語学や生成文法研究言語認識などのアプローチ。 生成文法は、これらの基礎が生来の文法知識から生じると主張しています。 したがって、このアプローチの中心的な関心事の1つは、言語知識のどの側面が遺伝的であるかを発見することです。 一例をあげると、ノーム・チョムスキーらは生成文法という仮説を唱え、「普遍文法」という仮説を提起した。 (なお、チョムスキーの仮説は、現在ではそれほど広く支持されているわけではない。対照的に、認知言語学は、生来の文法の概念を拒否し、人間の精神がイベントスキーマから言語構造を作成する方法を研究します。 認知的制約とバイアスが人間の言語に及ぼす影響も研究されています。 神経言語プログラミングと同様に、言語は感覚を介してアプローチされます。 | 主要な切り口、主要な学説や仮説 | 言語学 |
1,648 | 159 | 88,618,108 | 認知言語学者は、感覚運動スキーマに関連する表現を探すことによって知識の化r身を研究します。密接に関連するアプローチは進化言語学であり、文化的複製者としての言語単位の研究が含まれます。 言語がどのように複製され、個人または言語コミュニティの精神に適応するかを研究することが可能です。 文法の構築は、ミームの概念を構文の研究に適用するフレームワークです。生成的アプローチと進化的アプローチは、形式主義と機能主義と呼ばれることもあります。 ただし、この概念は、人間科学での用語の使用とは異なります。 | 主要な切り口、主要な学説や仮説 | 言語学 |
1,649 | 159 | 88,618,108 | 以下に言語学が明らかにしてきた言語の特徴をいくつか記す。ソシュールは、「能記」(signifiant) と「所記」(signifié) という2つの概念(シニフィアンとシニフィエ)を用いて、言語記号の音声・形態とその意味との間には必然的な関係性はないという言語記号の恣意性を説いた。 これとはほぼ反対の立場として音象徴という見解がある。これは、音素そのものに何らかの意味や感覚、印象といったものがあり、言語記号はその組み合わせによって合理的に作られているとするものである。しかし、実際にはどの言語にも普遍的な音象徴というものは存在しないため、現在そのような立場の言語研究はあまり行われていない。アンドレ・マルティネは言語が単なる音声の羅列ではなく、二重構造を有していることを指摘した。すなわち、文を最小単位に分割しようとした場合、まずは意味を持つ最小単位である形態素のレベルに分割される。 | 言語学が明らかにした言語の特徴の例 | 言語学 |
1,650 | 159 | 88,618,108 | そして、形態素はさらに音素に分割される。例えば、日本語の [ame](雨、飴)という語は語としてはこれ以上分解できないが、音素としては /a/、/m/、/e/ の三つに分解される。言語の持つこのような二重構造は二重分節と呼ばれる。動物の発する声にはこうした性質が見られないため、二重分節はヒトの言語を特徴づける性質とされる。ノーム・チョムスキーは言語の規則には、例えば「前から3番目の語」というような表層の順序に言及するようなものは存在しない、言語の規則はむしろ表層にあらわれない範疇・階層・構成素などの構造から生まれると考え、これを「構造依存性」と呼んだ。 | 言語学が明らかにした言語の特徴の例 | 言語学 |
1,651 | 159 | 88,618,108 | ノーム・チョムスキーはgenerative capacityという概念により、「(ある言語の)文法は、その言語の文ら(「表層」)をweakly generateし、それら文らのstructural descriptors(「深層」)をstrongly generateする」(ここで「文ら」としているのは、原文sentencesの複数形に意味があるため)と述べた。人間の言語は過去に起こった事実や未来のことを表現することも可能である。文字の体系を持っていれば、文字に書き留めることによって、後世に伝えることも可能になる。しかし、動物の場合、餌のありかや敵の急襲を知らせるなど現在のことしか伝達できない。『(科学をおこなう前に)まず、定義だ』とか『「人間が話す言語」とは何かを明確にする必要がある』と言った人がおり、『学者らによる「言語」の定義の問題は未だに決着していない。』と言った人がいる。 | 言語学が明らかにした言語の特徴の例 | 言語学 |
1,652 | 161 | 88,545,933 | 著作権(ちょさくけん、英語: copyright、コピーライト)は、作品を創作した者が有する権利である。また、作品がどう使われるか決めることができる権利である。作者の思想や感情が表現された文芸・学術・美術・音楽などを著作物といい、創作した者を著作者という。知的財産権の一種。このうち著作者の権利は、著作物を活用して収益や名声などを得ることができる財産的権利(著作財産権)と、著作物の内容と著作者を紐づけることで、著作者の人間性を正確に表現する人格的権利(著作者人格権)に分類される。狭義に解する場合、著作権はとりわけ著作財産権と同義とされる。反対に、最も広義に解する場合、実演家、レコード製作者、放送事業者など著作物を伝達する者に付与される権利(著作隣接権)も、著作権の概念に含めることがある。知的財産権には著作権のほか、特許権や商標権などの産業財産権があるが、保護の対象や権利の強さが違う。 | __LEAD__ | 著作権 |
1,653 | 161 | 88,545,933 | 産業財産権は産業の発達を目的とする技術的思想(アイデア)を保護の対象とし、権利者に強い独占性を与える性質のため、所管官庁による厳しい審査を経て登録されなければ権利が発生しない。一方の著作権は、創造的な文化の発展を目的とする表現を保護の対象としていることから、産業財産権と比べて独占性は低く、日本を含む多くの国・地域では登録しなくても創作した時点で権利が発生する。著作物の定義・範囲、著作物の保護期間、著作物の管理手続や著作侵害の罰則規定などは、時代や国・地域によって異なるものの、国際条約を通じて著作権の基本的な考え方は共通化する方向にある。しかし、著作物のデジタル化やインターネットの社会普及に伴い、著作権侵害やフェアユース(無断利用が著作権侵害にあたらないケース)をめぐる事案が複雑化している時代趨勢もある。 | __LEAD__ | 著作権 |
1,654 | 161 | 88,545,933 | 著作権は人権(財産権)の一種である。「著作権」という語は、人権としての著作権のほかに、法的権利としての著作権(さらに細かくは国際法上の著作権や、憲法上の著作権など)という側面もある。著作権は狭義には著作財産権のみを指し、広義には著作財産権と著作者人格権、最広義には著作者の有する実定法上の権利(著作財産権、著作者人格権、著作隣接権)の総体をいう。広義の著作権概念は概して大陸法の諸国で用いられる著作権概念である。一方、狭義の著作権概念は英米法の諸国で用いられる著作権概念である。日本の著作権法は「著作者の権利」のもとに「著作権」と「著作者人格権」をおく二元的構成をとっている。著作権は狭義には著作財産権のことをいう。著作者に対して付与される財産権であり、著作物を独占的・排他的に利用する権利である。著者は、著作権(財産権)を、他人に干渉されることなく、利用する権利を持つ。 | 構成 | 著作権 |
1,655 | 161 | 88,545,933 | たとえば、小説の著作者(作者)は、他人に干渉されることなく出版、映画化、翻訳することができる。したがって、著作権(財産権)のシステムが正しく機能している場合は、出版社などが得た収益を、後進の育成と採用への投資(育成費)に充当できる。これにより、アマチュアからプロへと進む際のハードルも低くなる。また、各分野での世代交代が活発化する。しかし、著作者の合意(許諾)を得ていない他人が、その著作物を広く世間に発表(公表)すると、著作者は生活するために必要な収入を失い、「執筆」「作曲」「映画製作」などの仕事(創作事業)も継続できなくなる。この他人による著作者の財産を盗み取る行為が、著作権の侵害である。著作者が著作権を財産として扱える範囲を明確に限定するために、支分権を用いて細目を列挙しており、著作者以外の者にとっては、細目の把握が困難である。 | 構成 | 著作権 |
1,656 | 161 | 88,545,933 | これにより「著作者の権利の束」と表示し、細目のすべてを含めた「すべての権利(財産権)」を保持していると、包括して記す場合もある。あるいは、支分権による細目の分類を用いて、著作権(財産権)の一部を、人(自然人や法人)に引き渡すことも可能である。このような販売形態を「譲渡」という。たとえば、小説の(著作者)が、契約により著作権の「出版権」のみを他人(自然人もしくは法人)に譲渡し、それ以外の著作権(財産権)を著作者が自ら保持するといったことも法的には可能である。一方で、著作物を収めた記録媒体(CDやDVD、ブルーレイや書籍などの有体物)を第三者に販売した場合でも、著作権が消滅することはない。このような販売形態を(権利の)「貸与」という。 | 構成 | 著作権 |
1,657 | 161 | 88,545,933 | ほかにも、「譲渡」や「貸与」以外に、著作者ではない人(自然人や法人)と「許諾の契約」を結び、著作者ではない人(自然人や法人)が自由に利用できるようにする方法もある。このような契約を「利用許諾の締結」といい、殊に音楽制作では「買い取り」という。著作権は相対的独占権あるいは排他権である。特許権や意匠権のような絶対的独占権ではない。すなわち、既存の著作物Aと同一の著作物Bが作成された場合であっても、著作物Bが既存の著作物Aに依拠することなく独立して創作されたものであれば、両著作物の創作や公表の先後にかかわらず、著作物Aの著作権の効力は著作物Bの利用行為に及ばない。同様の性質は回路配置利用権にもみられる。狭義の著作権(著作財産権)は財産権の一種であるが、著作者に認められる権利(著作者の権利)としては、そのほかに著作者の人格的利益を保護するものとして、人格権の一種である著作者人格権がある。 | 構成 | 著作権 |
1,658 | 161 | 88,545,933 | 両者の関係については考え方および立法例が分かれる。まず、著作権法により著作者に対して保障する権利を純粋に財産権としての著作権として把握する考え方がある。この考え方を徹底しているのがアメリカ合衆国著作権法であり、著作者の人格的権利はコモン・ロー上の人格権の範疇に含まれる。もっとも、ベルヌ条約が加盟国に対して著作者人格権の保護を要求していることもあり、1990年の法改正により、視覚芸術著作物について限定された形で著作者人格権を保護する旨の規定を設けた(合衆国法典第17編第106A条)。第2に、著作者に対して、財産的権利と人格的権利の双方を著作権法上保障する考え方がある。大陸法の著作権法は基本的にこのような考え方に立脚している。 | 構成 | 著作権 |
1,659 | 161 | 88,545,933 | フランス著作権法がこの考え方に立脚しており、著作者の権利について、人格的な性質と財産的な性質を包含するものとして規定し(111の1条第2項)、いわゆる著作者人格権は処分できないものとする(121の1条第3項)のに対し、著作権は処分できるものとして(122の7条)区別している点にこのような考え方が現れている。第3に、著作者に対して、財産的権利と人格的権利の双方を著作権法上保障するが、両者は一体となっており分離できないものとして把握する考え方がある。ドイツの1965年9月9日の著作権および著作隣接権に関する法律がこの考え方に立脚しており、著作者の権利の内容を構成するものとして著作者人格権に関する規定を置いているが(11条-14条)、財産権と人格権が一体化しているがゆえに、財産権をも含む著作者の権利について譲渡ができない旨の規定が置かれている(29条)点にこのような考え方が現れている。 | 構成 | 著作権 |
1,660 | 161 | 88,545,933 | 日本法の法制は、著作権法上、著作者の権利として財産権たる著作権と人格権たる著作者人格権を保障しつつ、前者は譲渡可能なものとして理解し、後者は譲渡不可能なものとして理解している点でフランス法に近い。著作者によって制作された楽曲(著作物)は、著作者である作詞家・作曲家が著作権を有している。しかし、楽曲を演奏する実演家や、それを録音するレコード製作者、楽曲を放送する放送事業者・有線放送事業者も、著作者ではないものの著作物に密接に関わる活動を業としており、1970年の現行著作権法制定に伴い、これらの利用者による実演、レコード、放送または有線放送にも著作権に準じた一定の権利(著作隣接権、英: neighboring right)が認められることになった。 | 構成 | 著作権 |
1,661 | 161 | 88,545,933 | 著作隣接権は実演家の権利(著作権法90条 - 95条)、レコード製作者の権利(同96条 - 97条)、放送事業者の権利(同98条 - 100条)、有線放送事業者の権利(同100条)からなり、人格権と財産権が含まれる。保護期間は実演日(実演)または最初の固定日(レコード)から70年間(放送、有線放送は放送等から50年間)。著作権と異なり楽曲(著作物)そのものの権利ではないため、演奏権や翻案権(編曲権)は認められていない。また映画の著作物においては、二次利用の際の著作隣接権の適用が制限される(映画の著作物#著作隣接権との関係も参照)。 | 構成 | 著作権 |
1,662 | 161 | 88,545,933 | 著作権が本格的に考慮されるようになったのは、15世紀にグーテンベルクによる印刷術が確立するとともに、出版物の大量の模倣品が問題化するようになってからである。記録に残る最初の本の著作権は、1486年に、人文主義者のマルカントニオ・サベリーコのヴェネツィア史に与えられ、芸術家の最初の著作権は1567年にヴェネツィアの元老院からティツィアーノに与えられた。18世紀初頭、イギリスではアン法(クイーン・アン法。1709年制定、1710年施行)で著作者の権利、すなわち著作権を認めた。この法では、著作権の有効期間(14年、1度更新可能で最大28年)や、その後のパブリック・ドメインの概念も制定されている。フランスではフランス革命時の1791年に、大陸法系の国の中では初めて著作権法が制定された。その後、18世紀から19世紀にかけて各国で著作権を保護する法律が成立した。 | 著作権の歴史 | 著作権 |
1,663 | 161 | 88,545,933 | 19世紀に入ると著作権の対象は印刷物以外(音楽、写真など)に拡大されていく。ところが19世紀半ばになっても著作権の保護の法律を持たない国があり、イギリスやフランスなどの作家の書いた作品が複製による被害を受けていた。そのため、1886年採択・1887年発効のベルヌ条約で国際的な著作権の取り決めができ、1952年採択・発効の万国著作権条約によってベルヌ条約未締結国との橋渡しがなされた。さらには世界貿易機関 (WTO) 主管のTRIPS協定が1994年に採択・1995年発効し、国際的な著作権侵害の際にはWTOに提訴できる仕組みが導入された。また、国際条約と国内法の中間的な位置づけとして、欧州連合(EU)の各種指令がある。EU加盟国は指令を遵守して国内法を整備する義務を負うことから、EU加盟国間の著作権法のばらつきを平準化する役割を担っている。 | 著作権の歴史 | 著作権 |
1,664 | 161 | 88,545,933 | しかし著作権法および著作権についての考え方は、著作者・著作権者・利用者など利害関係者のさまざまな要請を受け、専門家だけでなく広く世論の間でも議論が起きたり、立法の場で話し合われたり、行政の場で検討されたり、司法の場で争われたりするなど絶えず変更を受け続けている。21世紀に入り、テクノロジーの著しい進歩および権利ビジネスの伸張など経済社会の変化を受けた産業保護の観点からの要請と、著作物の自由な利用の要請(時には自由な言論の存続の希望を含む)との衝突が顕著な争点のひとつになっている。これを受け、デジタル著作物の保護規定を強化したWIPO著作権条約が1996年に採択され、2002年に発効している。 | 著作権の歴史 | 著作権 |
1,665 | 161 | 88,545,933 | 新しいテクノロジーに関連する個別の判例や法制には、1984年に判決が出た米国のベータマックス事件(ソニー勝訴)、1992年に生まれた日本の私的録音録画補償金制度、1997年に創設されたインタラクティブ送信に係る公衆送信権・送信可能化権(日本)、1999年に起こされたソニー・ボノ法への違憲訴訟(米国、2003年に合憲判決)、2001年のナップスター敗訴(米国)などがある。 | 著作権の歴史 | 著作権 |
1,666 | 161 | 88,545,933 | 本節では著作権のうち、おもに狭義の著作権(著作財産権)の保護の対象と要件について述べる。著作権は、著作者の精神的労力によって生まれた製作物を保護し、また、自由市場における市場価格を著作者に支払うことを保証して、著作者の創作業務を維持し、収入を安定させることで、間接的に著作者本人を保護する効果もある。日本の現行著作権法では具体的に「思想又は感情を創作的に表現したものであつて、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するもの」(著作権法第2条第1項第1号)と定めており、ここでいう「創作的」については、既存の著作物との差異(表現者の個性)が表れていればよく、新規性や独創性は求められず、区別できる程度であればよいとされる。また、表現されている必要があり、文字・言語・形象・音響などによって表現されることで著作物となる。著作権の対象として想定されるのは、典型的には美術、音楽、文芸、学術に属する作品である。 | 著作権の対象と要件 | 著作権 |
1,667 | 161 | 88,545,933 | 絵画、彫刻、建築、楽曲、詩、小説、戯曲、エッセイ、研究書などがその代表的な例である。ほかにインターネット掲示板の書き込み、写真、映画、テレビゲームなど、新しい技術によって出現した著作物についても保護の対象として追加されてきた。美術的分野では、著作権のほか、意匠権が工業デザインの権利を保護するが、著作権は原則として美術鑑賞のための作品などに適用され、実用品には適用されないとする。ただし、この境界線は必ずしも明解ではなく、美術工芸品は双方の権利が及ぶとする説もある。また、国によっては意匠法と著作権法をまとめて扱っている場合もある。入学試験の問題は、数学の問題における数式そのもの、社会科の問題における歴史的事実そのものといった場合を除き、問題を作成した学校等に著作権が生じるとされる。 | 著作権の対象と要件 | 著作権 |
1,668 | 161 | 88,545,933 | 国によって保護の対象が異なる場合があり、たとえば、フランスの著作権法では著作物本体のほかにそのタイトルも創作性があれば保護する旨を規定している。同じく、一部の衣服のデザインが保護されることが特に定められている。米国の著作権法では船舶の船体デザインを保護するために特に設けられた規定がある。ほかに、明文規定によるものではないが、活字の書体は日本法では原則として保護されないが、保護する国もある。アプリケーションプログラミングインタフェース(API)についても日本法では明示的に保護対象外としているが、米国では「保護が及ぶ」という最高裁判決が出ている。権利が生じず、保護の対象にならない製作物がある。おもなものは以下の通り。 | 著作権の対象と要件 | 著作権 |
1,669 | 161 | 88,545,933 | そのほか、キャラクター設定や感情そのもの、創作の加わっていない模倣品、範囲外の工業製品(たとえば自動車のデザイン)などは著作物とはならないほか、短い表現・ありふれた表現(たとえば作品のタイトルや流行語や商品名)・選択の幅が狭い表現などは創作性が認められない傾向にある。特許権、意匠権、商標権などは登録が権利発生の要件であるが、著作権の発生要件について登録などを権利発生の要件とするか否かについては立法例が分かれる。著作権の発生要件について、登録、納入、著作権表示など一定の方式を備えることを要件とする立法例を方式主義という。これに対して著作物が創作された時点で何ら方式を必要とせず著作権の発生を認める立法例を無方式主義という。ベルヌ条約は、加盟国に無方式主義の採用を義務づけている(ベルヌ条約5条2項)。 | 著作権の対象と要件 | 著作権 |
1,670 | 161 | 88,545,933 | なお、日本には著作権の登録の制度があるものの、ベルヌ条約の加盟国であることもあり発生要件ではなく、あくまでも第三者対抗要件であるに過ぎない。これに対して万国著作権条約は方式主義を採用している(ベルヌ条約と万国著作権条約の双方に加盟している場合には万国著作権条約17条によりベルヌ条約が優先する)。なお、北朝鮮もベルヌ条約加盟国であるが、日本は北朝鮮を国家として承認していないことを理由に、2011年12月、北朝鮮の著作物に関しては日本国内で保護義務がないとの司法判断が最高裁によってなされた。ベルヌ条約に加盟し無方式主義をとる国においては著作物を創作した時点で著作権が発生するため、著作物に特定の表示を行う義務は課されていない。一方、ベルヌ条約締結後も同条約に加盟せず方式主義をとる国々があった。 | 著作権の対象と要件 | 著作権 |
1,671 | 161 | 88,545,933 | そのため自国が無方式主義を義務づけるベルヌ条約を締結していても、方式主義をとる国々では著作権発生の要件を満たさず、そのままでは著作権保護を得ることができず不都合を生じていた。そこで万国著作権条約は無方式主義をとる国における著作物が、方式主義をとる国でも著作権保護を得ることができるよう、氏名と最初の発行年、©のマークの3つを著作権表示として明示すれば自動的に著作権の保護を受けることができるとした。著作権マーク「©」は、著作権の発生要件として著作物への一定の表示を求める方式主義国において、要件を満たす著作権表示を行うために用いられるマークである。先述のように、ベルヌ条約と万国著作権条約の双方に加盟している場合には、無方式主義を定めるベルヌ条約が優先する。したがって、このような問題が生じるのはベルヌ条約を締結しておらず万国著作権条約のみを締結している方式主義をとっている国においてである。 | 著作権の対象と要件 | 著作権 |
1,672 | 161 | 88,545,933 | かつては米国が方式主義国の代表的存在で、長い間、万国著作権条約のみを締結しベルヌ条約を締結していなかった。しかし、米国は1989年にベルヌ条約を締結して無方式主義を採用した。ほかの国においても無方式主義の採用が進んだ結果、2017年現在、万国著作権条約のみを締結し方式主義を採用している国はカンボジアだけとなっている。そのカンボジアもベルヌ条約自体は締結していないものの、2004年のWTO加盟によりTRIPS協定9条1項の適用を受けることとなり、ベルヌ条約の1条から21条の条項および附属書の遵守義務を負ったため、実質的に無方式主義に転換した。 | 著作権の対象と要件 | 著作権 |
1,673 | 161 | 88,545,933 | なお、著作権表示は条約上の著作権の発生要件とは別に国内法上一定の効果を生じることがあり、たとえばアメリカの著作権法では著作権の存在を知らずパブリックドメインと信じた者を保護する善意の侵害者(innocent infrigers)の法理があるが、©マーク等の著作権表示が著作物に明確に表示されていれば原則として善意の侵害にはあたらないとされている。著作物が有形の媒体に固定されている必要があるか否かについても立法例が分かれる。ベルヌ条約では固定を要件とするか否かに関しては加盟国の立法に委ねている(ベルヌ条約2条2項)。アメリカ合衆国著作権法では、著作物が固定されていることが保護の要件となっており(102条(a))、未固定の著作物はもっぱら州法の規律による。日本の場合は固定を要件としていないが、映画の著作物については物への固定が要件であると一般的には解されている(ただし、この点には議論がある)。 | 著作権の対象と要件 | 著作権 |
1,674 | 161 | 88,545,933 | 著作権侵害は、民事では差止請求権、損害賠償、名誉回復等の対象となる。また、刑事事件として罰金刑や懲役刑などの刑事罰が科される場合もある。米DMCAに基づいて、自称著作権者およびその代理人による著作権侵害告発で、正規の著作権者や合法な著作権利用が妨げられるケース、果ては言論弾圧に利用するケースすら多発している。 | 著作権の対象と要件 | 著作権 |
1,675 | 161 | 88,545,933 | 著作権の保護については、「文学的及び美術的著作物の保護に関するベルヌ条約」(ベルヌ条約)、「万国著作権条約」、「著作権に関する世界知的所有権機関条約」(WIPO著作権条約)、「知的所有権の貿易関連の側面に関する協定」(TRIPS協定)などの条約が保護の最低要件などを定めており、これらの条約の締約国が、条約上の要件を満たす形で、国内の著作権保護法令を定めている。18世紀から19世紀にかけて各国の民間交流は増大したが、それとともに剽窃も国際的な問題となった。多くの国では著作権法が制定されていたが、効力範囲は自国民などに限られていた。そこで各国は、相互主義のもと互いに相手方国民の著作権を保護する二国間条約を締結して解決を図ろうとした。しかし、二国間条約では締約国以外には効力が及ばず、各国は法律で登録などの著作権保護要件を定めていたため現実に著作権を取得することは難しく実効性に乏しいものだった。 | 著作権の法的保護 | 著作権 |
1,676 | 161 | 88,545,933 | そこで国際文芸家協会などが国際的な著作権保護の運動を展開し、スイス政府などの主導のもと1886年にベルヌ条約(文学的及び美術的著作物の保護に関するベルヌ条約)が締結された。ベルヌ条約に関しては1908年のベルリンでの改正条約によって無方式主義が採用された。ベルヌ条約は内国民待遇、遡及効、無方式主義の採用などを柱とする。ベルヌ条約は1908年のベルリンでの改正条約によって無方式主義が採用されたが、アメリカ合衆国や中南米諸国など方式主義を採用している諸国との間に制度的な差異を生じ問題化した。そこで、方式主義を採用しているアメリカ合衆国や中南米諸国などと、ベルヌ条約に加盟して無方式主義を採用している国々との間の架橋となる条約として、1952年に万国著作権条約が成立した。万国著作権条約は内国民待遇、不遡及効、方式主義の採用などを柱とする。 | 著作権の法的保護 | 著作権 |
1,677 | 161 | 88,545,933 | ただし、ベルヌ条約と万国著作権条約の双方に加盟している場合には万国著作権条約17条によりベルヌ条約が優先する。1979年にアメリカ合衆国がベルヌ条約に加盟したのち、グアテマラなどの中南米諸国も次々とベルヌ条約に加盟するなど、各国で無方式主義への転換が進んだ。先述のように、万国著作権条約のみを締結して方式主義を採用している国は2017年現在カンボジアだけとなっており、そのカンボジアもWTO加盟によりTRIPS協定9条1項の適用を受け、ベルヌ条約の1条から21条の条項および附属書の遵守義務を負ったため、実質的に無方式主義に転換している。日本の著作権法は、著作物によって生じる著作者の財産権の範囲を定めている(著作権法第17条第1項)。日本では創作した時点で自動的に帰属される。 | 著作権の法的保護 | 著作権 |
1,678 | 161 | 88,545,933 | 日本の著作権法は「著作者の権利」のもとに「著作権」と「著作者人格権」をおく二元的構成をとっており、このうち「著作権」を著作者の財産的利益を保護する権利とする。著作権法は以下で条数のみ記載する。日本では、近代以前においては版木の所有者である版元が出版物に関する権利者と考えられ、著作権に相当する概念が存在しなかったとされている。明治初期に福沢諭吉らの紹介と政府への働きかけにより、「版権」として著作権の一部が保護を受けることになった。19世紀末に日本がベルヌ条約への加盟をするにあたり、国内法の整備の一環として初めて著作権法が制定された。この著作権法は「旧著作権法」とも呼ばれるもので、1970年に旧法を全部改正して制定された新著作権法とは通常区別される。 | 著作権の法的保護 | 著作権 |
1,679 | 161 | 88,545,933 | 20世紀半ば以降、企業により著作物が製作されるようになると、便宜的に架空の人物を著作者とした事例が出てくるようになった(八手三郎、アラン・スミシーなど)。日本の著作権法の下では、原則として、著作権は創作の時点で自動的に創作者(著作者)に帰属する(無方式主義 cf.方式主義)。たとえ創作活動を職業としない一般人であっても、創作された時点で自動的に帰属される。つまり、原始的には著作者たる地位と著作権者たる地位が同一人に帰属する。もっとも、著作権は財産権の一種であり、譲渡することが可能であり、さらには、以下のような支分権ごとにも譲渡可能と理解されている。したがって、創作を行った者と現時点の著作権者とは一致しないことや、支分権ごとに権利者が異なることもありうる。ただし、譲渡を受けた者が第三者に対抗するためには、文化庁に著作権を登録しておく必要がある。 | 著作権の法的保護 | 著作権 |
1,680 | 161 | 88,545,933 | また、映画の著作物については、著作権の原始的帰属について特例が設けられている(16条)。この場合でも人格権としての著作者人格権は著作者に残されるため(59条)、著作権者であるといえども無断で著作物を公表・改変したり、氏名表示を書き換えたりすることはできない。なお、著作者と著作権者の用語の使い分けが分かりづらいためか、2005年1月に文化審議会著作権分科会から発表された「著作権法に関する今後の検討課題」の中では、用語の整理の検討が必要であると言及されている。著作権者は、他人に対し、その著作物の利用を許諾することができる(63条1項)。この許諾を得た者は、その許諾に係る利用方法および条件の範囲内において、その許諾に係る著作物を利用することができる(63条2項)。また、この許諾に係る著作物を利用する権利は、著作権者の承諾を得ない限り、譲渡することができない(63条3項)。 | 著作権の法的保護 | 著作権 |
1,681 | 161 | 88,545,933 | 共有著作権(共同著作物の著作権その他共有に係る著作権)は、その共有者全員の合意によらなければ行使することができないが(65条2項)、各共有者は、正当な理由がない限り合意の成立を妨げることができない(65条3項)し、信義に反して合意の成立を妨げることができない(65条4項、64条2項)。また、代表権に加えられた制限は、善意の第三者に対抗することができない(65条4項、64条4項)。共同著作物とは、「2人以上の者が共同して創作した著作物であって、その各人の寄与を分離して個別的に利用できないものをいう」(2条1項12号)と定義される。間違いやすいのは、二次的著作物で、「キャンディ・キャンディ事件」(最判平成13年10月25日判例)の事案においては、ストーリー作者により事前に原稿用紙に執筆されたストーリーに基づいて作画者が作画をするという方式がとられており、二次的著作物に該当するものと判断された。 | 著作権の法的保護 | 著作権 |
1,682 | 161 | 88,545,933 | 次に間違いやすいのは結合著作物である。これは、各人の創作的表現を分離して利用可能なものであり、たとえば、「歌詞と楽曲」「小説と挿絵」などがこれに該当する。この場合は、共同著作物ではなく、それぞれが著作物であり著作権を有すると解される。10条2項は「事実の伝達にすぎない雑報及び時事の報道は、前項第1号に掲げる著作物に該当しない」と規定している。10条3項は、本法律による保護は「著作物を作成するために用いるプログラム言語、規約及び解法に及ばない」と規定している。これによりプログラミング言語、API、アルゴリズムは、少なくとも日本法においては保護対象とならない(ただし、日本国外ではAPIが保護対象と認定された例があるため注意が必要である)。13条は、次の著作物が「この章の規定による権利の目的となることができない」と規定している。 | 著作権の法的保護 | 著作権 |
1,683 | 161 | 88,545,933 | これらの著作物の内容は、国民の権利や義務を形成するものであり、一般国民に対して広く周知されるべきものであるため、著作権による保護対象とすることは妥当でないと考えられるためである。また、北朝鮮の著作物については、日本は保護する義務を負わないとする最高裁判所の判決が2011年12月8日に出ている。→無断放映#日本における北朝鮮著作物放映基準の最高裁判例を参照著作物の利用や使用について、その便宜上必要とされる範囲または著作権者の利権を害しない範囲において著作権が制限されることがある。これは、著作権というものが、公共性の高い財産権であることに由来する。おもなものは以下の通り。著作権に明るくない一般人においては、しばしば、著作物を表象した有体物の所有権を取得したことにより、著作権に類する権限も取得できると誤解する場合がある。 | 著作権の法的保護 | 著作権 |
1,684 | 161 | 88,545,933 | しかし、所有権を取得したからといって著作権にかかる諸権利まで取得できるわけではない。このことは美術の著作物についての判例「顔真卿自書建中告身帖事件」で明らかになっている。ただし、美術の著作物についての原作品の所有者による著作物の展示や展示に伴う複製などの行為には著作権の効力が及ばないとする規定がある(45条、47条)。所有権者による当該行為にまで著作権の効力が及ぶものとすると、美術品の所有権を得た者の利益が著しく損なわれるため、著作権と所有権の調整を図ったものである。保護期間を永久と定める国も存在するが、一般に一定の保護期間の下においてのみ、保護される。保護期間の満了を迎えると、著作権は消滅、パブリックドメインとされる。 | 著作権の法的保護 | 著作権 |
1,685 | 161 | 88,545,933 | 著作権者が他人に対して著作物の利用を認める契約には著作物利用許諾契約や出版権設定契約がある。著作物利用許諾契約(ライセンス契約)は契約を結んだものに対して著作物の利用を認める契約である。著作物利用許諾契約の相手方は複数の者でもよい。出版権設定契約は特定の者に対し出版権を設定するもので、出版権の設定を受けた出版権者は設定行為に従って著作物を複製して頒布することができる。出版行為には紙媒体やDVD、CD-ROMなどへの複製のほか、インターネットによる公衆送信行為や電子出版なども含まれる。出版権は排他的・独占的な権利であり、出版権を侵害する者に対しては差止請求や損害賠償請求が認められる。日本では出版権は複製権の一形態として著作権法第三章(出版権)に規定される。著作物を文書または図画として出版する行為を目的とする。 | 著作物の利用契約 | 著作権 |
1,686 | 161 | 88,545,933 | (80条)出版権者は、設定行為で定めるところにより、その出版権の目的である著作物について、次に掲げる権利の全部又は一部を専有する。(1項)頒布の目的をもつて、原作のまま印刷その他の機械的又は化学的方法により文書又は図画として複製する権利(原作のまま前条第一項に規定する方式により記録媒体に記録された電磁的記録として複製する権利を含む)よって出版権者は、著作権者(複製権者)との利用許諾契約の条件下で、著作物の出版行為に関し排他的権利を取得することとなる。出版権者は単なる利用許諾者であるに止まらず、法律上、著作物の公表や権利侵害訴訟の原告資格が付与され(112条)、利用許諾の範囲内では著作権者(複製権者)の複製権・出版権の行使にも影響があるなど、強力な権利を持つ。 | 著作物の利用契約 | 著作権 |
1,687 | 161 | 88,545,933 | 出版権は次の通り利用許諾の範囲内で存続するが、無期限とした契約の有効性については学説上も争いがあり、有限期間を明示して契約するのが通例である。(83条)出版権の存続期間は、設定行為で定めるところによる。(2項)出版権は、その存続期間につき設定行為に定めがないときは、その設定後最初の出版行為等があつた日から三年を経過した日において消滅する。複製権などと同様に、出版権の目的物も法第三節第五款の著作権の制限の対象となる(86条)。また出版権の再譲渡などは原権利者の承諾により可能であり(87条)、著作権と同様の登録対抗要件まで規定がある(88条)。出版権侵害も複製権侵害の場合と同じく、損害賠償請求訴訟や侵害等罪の刑事罰(非親告罪化を含む)の対象となる(第7章、第8章)。 | 著作物の利用契約 | 著作権 |
1,688 | 161 | 88,545,933 | 2011年に自炊代行業者を相手どった提訴があり、2012年1月20日、衆議院第2議員会館で出版社が公明党衆院議員池坊保子文部科学部会長や自民党議員らに出版社が「著作隣接権を持てる」よう要望し、これは平成26年改正において電子書籍の出版権(いわゆる電子出版権)として実現された(次掲)。80条2項 原作のまま前条第一項に規定する方式により記録媒体に記録された当該著作物の複製物を用いて公衆送信を行う権利 | 著作物の利用契約 | 著作権 |
1,689 | 163 | 88,712,703 | 映画(えいが、英: motion picture あるいは movie あるいは film、仏: cinéma、中: 電影)とは、長いフィルムに高速度で連続撮影した静止画像(写真)を映写機で映写幕(スクリーン)に連続投影することで、形や動きを再現するもの。活動写真、キネマ、シネマとも。なお、本来の語義からははずれるものの、フィルムではなくビデオテープなどに磁気記録撮影されたものや映画館で上映される動画作品全般についても、慣例的に「映画」と呼ばれている。映画館が普及して以降、一般的に映画というと専用施設(映画館等)の中でスクリーンに投影して公開する作品を指すことが多い。20世紀に大きな発展を遂げた表現手段であり、映画は今や芸術と呼ぶべき水準に達している。 | __LEAD__ | 映画 |
1,690 | 163 | 88,712,703 | また、古くからの芸術である絵画、彫刻、音楽、文学、舞踊、建築、演劇に比肩する新たな芸術として「第八芸術」ないし、舞踊と演劇を区別せずに「第七芸術」とも呼ばれる。また、映像やストーリー、音楽など様々な芸術の分野を織り交ぜてひとつの作品を創造することから「総合芸術」の一種としても扱われる。 | __LEAD__ | 映画 |
1,691 | 163 | 88,712,703 | 「映画」という語の本来の意味は「画を映すこと」あるいはそうして「映された画」ということである。そのため、近世末期においては写真と同義に用いられていた。そこから転じて、「(スクリーンなどに)画像を映し出すこと」や「映し出される画像」、さらに長いフィルムに撮影された「動きのある画像」に対しても用いられるようになっていった。なお、『日本国語大辞典第二版』における「映画」の項目には、以下のように記載されている。「活動写真」は英語「motion picture、モーション・ピクチャー)」の直訳語で、元来は幻灯機のことを指すが、後に意味が変じて、映画を指すようになった。「シネマ」は、フランス語の「cinéma」のカタカナ表記である。フランス語のcinémaは、「cinématographe(シネマトグラフ」の短縮形であり、1.シネマトグラフのフィルムを制作し、レアリゼ(=上映、上演)する技術、2. | さまざまな呼び方 | 映画 |
1,692 | 163 | 88,712,703 | スクリーン上にあたかも現実が動いているかのように(フィルムを使って)投影すること(=日本語で言う「映画の上映」)、3.上映を行う場所(=映画館)、4.フィルムの配給を行う産業(映画の配給会社)、を意味する。フランスでは同国の伝統をふまえて、フランスのリュミエール兄弟が開発したシネマトグラフという概念やその技術(の延長上)というとらえかたで「cinemaシネマ」という言葉や概念が使われているわけである。語源はギリシア語の「κινεῖν(「動く」という意味)」。なお、フランス語でも「film フィルム」という用語もあり、シネマトグラフを実現するための、薄くて細長い物体も当然フィルムと呼ぶが、個々の「映画作品」という意味でもフィルムという。アメリカでは、アート作品をフランス風に「シネマ」と呼び、娯楽作品は英語風に「ムービー」と区別して呼ぶ傾向がある。戦前の日本では、映画は「キネマ」とも呼ばれた。 | さまざまな呼び方 | 映画 |
1,693 | 163 | 88,712,703 | 当時から続く映画雑誌(『キネマ旬報』(キネマ旬報社)など)にこの名前が残っている他、懐古的な情緒が好まれる時にも用いられる。 | さまざまな呼び方 | 映画 |
1,694 | 163 | 88,712,703 | 19世紀後半に写真技術が発展すると、やがてそれを利用して動く写真の開発が始まり、1893年にトーマス・エジソンが1人でのぞき込んで楽しむキネトスコープを発明するなど、1890年代にはいくつかの映画の原型が考案されていた。そうした中、1895年にフランスのリュミエール兄弟がスクリーンに動く写真を投影して公開した。これが現代にまでつながる映画の起源とされている。スクリーンに上映する映画は登場と同時に世界中で反響を呼び、開発の翌年には各国で上映されるようになった。草創期の映画は単に事実を記録した映像に過ぎなかったが、それでも新奇さから各地の見世物で大当たりを取り、映画館が相次いで各地に設立された。20世紀に入るとストーリーを持つ映画の制作が始まり、盛んに映画作品が作られるようになった。 | 映画の歴史 | 映画 |
1,695 | 163 | 88,712,703 | 映画表現において大きな画期となったのは、1920年代の「トーキー」の登場、それに続いて行われたいわゆる「総天然色」映画の登場が数えられよう。これらはそれぞれ、それまでの映画の形式を最終的には駆逐するにいたった。例えば、今では「トーキー」以前の形式である「サイレント」が新たに発表されることはほぼない。また、今「モノクローム」で撮影された映画が発表されることは極めてまれである。20世紀前半に行われたこれらの映画技術の進展とは異なり、20世紀後半の映画技術の発展は映画表現の多様性を増す方向に作用した。戦後、普及した映画の撮影技法には、例えば「特殊撮影」「アニメーション」「コンピュータ・グラフィクス」が挙げられる。これらの新たな撮影技法は、それ以前の方法を駆逐することによって普及したのではなく、それが登場する以前の撮影技法と共存しつつ独自の分野を成す形でそれぞれの発展を遂げている。 | 映画の歴史 | 映画 |
1,696 | 163 | 88,712,703 | 1970年代からはVTRが普及したが、フィルムとビデオとの基本的な表示方式の違いから映画は35mmフィルムによる撮影が一般的であった。21世紀に入った頃から商業作品もデジタルビデオカメラで撮影され、フィルムを使わずコンピュータ上で編集される例が増加している。詳しくはデジタルシネマを参照。1990年代以降はコンピューターを使って画像を生成したコンピューターグラフィックス通称CGが大々的に使われるようになる。 | 映画の歴史 | 映画 |
1,697 | 163 | 88,712,703 | 映画には、技術的な側面に着目した分類、観客に映画作品を届ける経路やビジネスモデルによる分類、コンテンツ(作品内容)による分類などさまざまな分類法がある。映画は、もともと映画館など専用の上映施設で上映されるものとして発達してきた。ビジネスモデルとしては、映画作品を制作する会社やそれを配給する会社は、映画館に対して映画作品のフィルムを一定期間貸し出し、貸すことに対する料金を得る(収益を得る)、というしくみであり、映画館のほうは、配給会社に料金を支払う形の契約で、限られた日数だけフィルムを借り、多数の観客が入場に必要なチケットを購入してくれることで収入を得る、配給会社に支払うお金と観客から得るお金の差額が「粗利」となり、ひとたびフィルムを借りたら、なるべく多くの観客に見てもらう、多数回上演し多数の観客に入ってもらうことで利益を大きくしようとする、というしくみであった。 | 分類・種類 | 映画 |
1,698 | 163 | 88,712,703 | 映画の制作会社で作られた映画作品のフィルムは、映画の配給会社によって、元のフィルムから複製が多数制作され、各コピーの個体ごとの貸し出し計画が立てられた。複製されたフィルムの個体ひとつひとつは、映画館から映画館へと線的に移動してゆくことになっており、最初は都市部の大きな映画館に高額で貸され、そこでの上映期間が終わると、次第に低額で地方都市や小さな町の映画館へと貸し出されてゆくようなスケジュールが、他の映画作品の上映計画との兼ね合いや、各映画館で「穴」があかないようにすることや、各映画館での利益も考慮し緻密に組まれた。こうしたスケジュールの体系は「番線」と呼ばれた。現在でも劇場で公開する映画は映画の基本であり本流であるが、そうではない映画も増えてきたので、劇場で公開する映画をレトロニムで「劇場公開作品」「劇場公開映画」などと呼ぶことも行われている。 | 分類・種類 | 映画 |
1,699 | 163 | 88,712,703 | その後、各国で1940年代や1950年代になってテレビの放送が始まるようになり、テレビ所有者が増大する中で、すでに劇場公開が行われた映画作品を、後からテレビの電波に乗せるということも行われるようになった。この場合、ビジネスのしくみとしては、当該の映画作品の諸権利を有する映画会社とテレビ局の間で交渉・契約が行われ、テレビ局のほうから映画会社のほうに対して放送にまつわる対価(料金)が支払われることになる。やがて、数としては比較的少ないが、最初からテレビで放送することを目的に映画フィルムで撮影される映画作品が作られるようになった。このような作品は特に「テレビ映画」と分類する方法がある。テレビ会社が映画を制作すると、上述のようなお金の流れ(テレビ局→映画会社)は生じない。 | 分類・種類 | 映画 |
1,700 | 163 | 88,712,703 | テレビ番組を充実させるためにテレビ局が行った策であり、1960年代のアメリカのテレビ番組の中では一種の「主力の番組」として内容としては西部劇や「ホームドラマ」の映画が多く製作された。1970年代後半~1980年代以降に、ベータマックスやVHSなどといった規格の比較的安価な家庭用のビデオ装置が先進国の家庭から次第に普及してゆくと、やがてビデオ装置を所有している比較的裕福な家庭をターゲットに、数千円~1万円超という価格設定で映画作品がビデオテープの形でも販売されるようになった。これによって映画(制作)会社が収益を得る方法が増えた(映画館にフィルムを貸す、テレビ局から権利料を得る、以外の選択肢が生まれた)。 | 分類・種類 | 映画 |
1,701 | 163 | 88,712,703 | こうしてビデオレンタル、という業態が確立すると、最初から劇場公開をせず、ビデオテープとして販売されたりレンタルされる形で視聴されることを想定して撮影される映画、というものも登場するようになった。こうした映画は「ビデオ映画」(あるいは「オリジナルビデオ」など)と分類される。その後 映画作品は、DVDやブルーレイでも販売・レンタルされるようになり、さらに近年、ブロードバンドが一般家庭にも普及すると、テレビ放送以外にネット配信からも映画会社が相応の権利料を得るようになった。2010年代以降、Netflixが、最初からNetflixのコンテンツとして提供するために、"オリジナル映画"を多数製作し日本を含む世界各国で配信するようになった。 | 分類・種類 | 映画 |
Subsets and Splits
No community queries yet
The top public SQL queries from the community will appear here once available.